■Der Baader Meinhof Komplex
バーダー・マインホフ・グルッペ/ドイツ赤軍の10年に渡る動向を追った、大掛かりなドキュメンタリといった趣の実話ドラマです。
理想に基づいた革命運動を、過激で暴力的に行う彼らの活動は、いわゆる憎むべきテロなわけで、その熱い想いと行動力はスゴいけど、決して共感できるものではないわけですね。意志を引き継ぐ者が出てきては、どんどん名目や行動がおかしくなっていく彼らを、冷ややかに見る感じにもなっていきます。
しかしこの映画は、彼らの側に付くわけでもなく、批判する姿勢でもなく、淡々と歴史の再現に専念した形になっていました。
この熱苦しさ自体について行けない/行く気もない現代人の感覚では、"歴史" として眺めさせてくれるこの感じで、丁度いいような気がしましたね。大変おもしろかったです。
これの前章「Wer wenn nicht wir」も、もう一度チェックしてみようと思いました。